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そらに描いた物語
H19年11月26日〜。個人の趣味による二次創作メインの小説(+お題)サイトです。各原作者様・出版社様・企業様とは全く関係ありません。同人要素を含んでおりますのでご注意ください。
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「神田ー」
ベッドに寝転がったアレンはごろりと転がり体の向きを変えた。肘をつき頭を上げる。
見つめる先には読書に没頭する神田の姿がある。
神田はアレンをちらりとも見ない。完全に意識を本に向けている。その様子にアレンは唇を尖らせた。
「そこまで酷いバカは勉強しても直りませんよー」
冷たく鋭い視線がアレンに突き刺さる。
「今すぐ死ぬか」
「ヤです」
神田は呆れたように目を細め、再び視線を本に戻した。
足をバタバタさせるが、神田の反応はない。アレンは頬を膨らませ、ベッドの上をゴロゴロと転がった。仰向けになり、上目遣いでじとっと睨む。
「さっきから鬱陶しい」
神田が顔も上げず低い声で言う。
「暇なんですよ。ね、鍛錬行きません?」
「一人で行きゃあいいだろ」
「えー」
アレンが不満の声を上げる。
ふと、神田がアレンの方に顔を向けた。珍しく機嫌良さそうにくつりと喉を震わせる。
嫌な予感にアレンは身構える。
「素直に相手してほしいって言えば構ってやるよ」
白い頬に朱が散った。アレンはじっとりした目で神田を睨む。
分かってんなら構ってよ」
神田は僅かに口元を緩め、本を閉じた。
 
 
一切描写はないですが、神田さんは眼鏡を掛けてます。
title by 群青三メートル手前

2010.10.08
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