そらに描いた物語
H19年11月26日〜。個人の趣味による二次創作メインの小説(+お題)サイトです。各原作者様・出版社様・企業様とは全く関係ありません。同人要素を含んでおりますのでご注意ください。
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「準さんを好きになればよかったなぁ」
なんて冗談に聞こえるように笑う。
利央は冗談なのだろうけど
俺を好きになればよかったのに
「バーカ」
「バーカ」
「準さんに食べてもらいたいな」
あまりに突然で何を言っているのか分からなかった。
ゆっくりと意味を理解したとき、反射的に言ったバカを殴った。うっかり利き手で。投手の利き手は大切なんだ。
けれど、それを後悔していない。拳が震えているのが分かる。
目の前で騒いでいる子供を無視し、踵を返す。
なんだよそれ。会えなくなるじゃねぇか、二度と見ることも放すことも触ることも何もできなくなる。つーか、俺に会えなくなってもいいのかよ。ああ、神様とばーちゃんがいるからいいのか
ばか利央
残された俺はどうしたらいいんだよ
「クリスチャンのくせにこんなことしていいのかよ」
「いいの。俺はとっくの昔に神様に見捨てられたんだから」
どこか悲しそうに笑みを浮かべる利央に苛立ちを覚え,噛みつくように唇を重ねた。
たぶん,神は愛していたからこそ自分ではなく他の人間に思いを寄せる利央を許せなかったのだろう
本当は準→←利なんだけど,準太は準→利→?,利央は和←準←利と思っています。
静かに眠る利央は普段はバカな言動で忘れられている日本人離れした綺麗な顔立ちのせいで天使のように儚く見えた。
「・・・・準さん・・・・・」
利央が何かを呟く。目が覚めたのかと思った。けれど,規則的な呼吸,いっこうに開かない瞼からそれが寝言だと気付く。はっきりとは聞きとれなかったが誰かの名前のようだった。
「・・・・・す・・・きだ・・・ょ・・・・・」
唇から漏れた甘い言葉とは裏腹の酷く悲しそうな表情に目を奪われる。
金糸から溢れる涙。目尻から落ちる雫をそっと拭う。
やめてしまえばいいのに。
そんなに苦しそうな顔をさせる奴なんかより,俺のこと好きになればいい。
「あほ利央」
呟きは静かな部屋に虚しく響いた。
「・・・・準さん・・・・・」
利央が何かを呟く。目が覚めたのかと思った。けれど,規則的な呼吸,いっこうに開かない瞼からそれが寝言だと気付く。はっきりとは聞きとれなかったが誰かの名前のようだった。
「・・・・・す・・・きだ・・・ょ・・・・・」
唇から漏れた甘い言葉とは裏腹の酷く悲しそうな表情に目を奪われる。
金糸から溢れる涙。目尻から落ちる雫をそっと拭う。
やめてしまえばいいのに。
そんなに苦しそうな顔をさせる奴なんかより,俺のこと好きになればいい。
「あほ利央」
呟きは静かな部屋に虚しく響いた。
準→(←)利
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