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そらに描いた物語
H19年11月26日〜。個人の趣味による二次創作メインの小説(+お題)サイトです。各原作者様・出版社様・企業様とは全く関係ありません。同人要素を含んでおりますのでご注意ください。
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ふと、アレンはさっきから視界に入らない存在に気付いた。
「神田のゴーレムは?」
辺りを見回しながら神田に問う。その言葉に神田もゴーレムの不在に気付く。
二人は周囲を見渡し自分達に付いて来ているはずの存在を探した。しかし、黒いゴーレムの姿はどこにも見当たらない。
「さっきまでそこらをふらついてましたよね」
「ああ」
神田は不機嫌そうに眉を寄せた。鋭い目つきが更に厳しくなる。
少しの沈黙の後、神田の視線がティムキャンピーに流れた。
「こいつなら何か知ってんじゃねぇか」
二人の視線がティムキャンピーに集中する。けれど、会話から状況を理解しているはずのティムキャンピーはふらふらと空中浮遊を続けている。
「ティム」
アレンが少し尖った声を出した。その横で般若のような雰囲気を纏った神田がティムキャンピーを見据えている。
くるりと二人の方に向き直ったティムキャンピーは何かを口いっぱいに頬張ったままニヤリと笑った。鋭い歯の間から僅かに黒いものが見える。
「吐け」
周りの気温が一気に下がった。声が淡々としているだけに、より一層怖い。
「神田のゴーレムなんておいしくなさそう」
「つか、食い物じゃねぇ」
アレンの言葉に神田が反応した隙にティムキャンピーはふらりとどこかへ行こうとする。
「待て」
それに気付いた神田が尻尾を掴み、引きずり戻した。
その手荒い行為にアレンが顔をしかめる。
「もうちょっと丁寧に扱えませんか」
「先に俺のゴーレムをゴーレムとして扱え」
「てか、早く吐き出さなきゃ。そんなもの食べたらお腹壊すよ。バカも移るだろうし」
神田の怒りも気にせず、アレンは真剣な顔でティムキャンピーに言う。
「てめぇ」


お前はゴーレムでも美味かったら食うのかよ
おいしいなら…、ゴーレムって食べられるのかなぁ



第184夜ネタ
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朝の鋭くも優しい日差しにラビは目を細めた。外からは鳥の囀りが聞こえる。任務もない平和な朝の一時。
そんな中で、彼は腹の訴えを聞き食堂へと向かっていた。
欠伸を噛み殺して、落ちてきた髪を直す。そして顔を前に向けたところで彼は珍しいものを目にした。
すべてにおいて正反対の二人組。それはいつも犬猿の仲で寄ると触ると喧嘩をしているアレン・ウォーカーと神田ユウである。彼らが言い争いもせず仲良く並んで歩いている。
殺伐とした雰囲気を纏わない二人にこれは何か災いの前触れではなかろうかと不吉なことが頭をよぎる。背筋に何か寒いものが走った。嫌な予感がする。そんなもの気のせいだと信じたい。
勢い良く頭を振りその考えを追い出す。
「アレン、ユウ、おはよ~」
 


二人が仲良いとビビるラビ
神田が部屋へ入ると視界に膨らんだ布団が飛び込んできた。掛け布団の端から僅かに白い髪が覗く。
自分の意志とは関係なく何度か見る羽目になった光景。否が応でも慣れてくる。
「勝手に入るなって言ってんだろうが」
「知りませんよ、そんなの」
普段よりも幾分か低い声が布団の中から返ってきた。生意気な台詞だが微妙に呂律が怪しい。そして明らかな鼻声。
「モヤシ」
「モヤシって誰のことですか」
その口調にいつもの鋭さはなく、後にくぐもった咳が続く。出てくる気は欠片もないようで、山がごそごそと動く。
それを見た神田は布団に手を掛け一気に引き剥がした。
「なにすんですか!」
睨みつけてくるアレンを一瞥し、鼻であしらう。
「ここは俺の部屋だ。俺が自分のもんをどうしようとてめぇがなんか言えるのか」
苛立ったアレンが口を開く。
しかし、その言葉よりも早く伸ばされた神田の手がアレンの額にあてられた。そこから伝わるひんやりとした温度が心地よい。
「やっぱり熱あんじゃねぇか」
神田の予想外の行動にアレンの頭の中は真っ白になった。
「風邪引きは自分の部屋で大人しく寝てろ。体調管理も仕事の中だろうが」
「だって、」
言うつもりなんて欠片もなかった言葉に慌てて口を押さえる。今僕は何と続けようとしたんだろう。
アレンは呆然としながら、神田に甘えそうになった自分に気付かないふりをする。
その様子を眺めていた神田はいきなり額を掴んでいた手に力を込め、アレンを布団に転がした。
「寝ろ」
上から命令が降ってくる。
睨むように見上げると神田は苦みを噛み潰したような顔で溜め息を付いた。それでも、向けられる眼差しがいつもの鋭い視線ではなく、少し柔らかく暖かいようなものであることに苛立ちが薄れる。
本当は頭が朦朧としていて、話すのも辛い。有り得ない状況だがありがたく甘受させてもらう。
「おやすみなさい」
吐息で呟いたアレンはそのまま眠気に身を任せ目を閉じた。
 

 
風邪引きアレンさん

微妙に不完全燃焼。
でも関係は結構好きな感じに書けた。

title by 26度の体温
新年明けましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。こうやって、続けられるのも皆さまが暖かく接してくださったおかげです。本当にありがとうございました。
細々ながら頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

 緋蓮


サイトも実は今月の27日で2周年を迎えます。
全然更新されていないサイトでごめんなさい。
今年こそは頑張ります。でも、去年より忙しくなりそうなんだ。(←!)
こんな緋蓮ですがどうか見捨てないでやってください。よろしくお願いします。

あと、10日のインテに一般で遊びに行きます。すごく楽しみだ。
カチャンと小さな音を立ててティーカップが置かれた。紅茶の芳しい香りが鼻をくすぐる。
「はい」
「あっ、ありがとうございます」
二人分の紅茶とお菓子を用意した雲雀は綱吉の隣に腰を下ろした。
「で、どうしたの。君から来るなんて」
珍しいじゃないと首を傾げる。
「いつもは校内放送でもしないと来てくれないのに」
そう言う雲雀から妙なプレッシャーを感じる。
もしかして怒っていらっしゃいますか?
「えっと、獄寺君と山本は知ってますよね」
「君と群れてるあれでしょ」
あれって…
「付き合ってるのはご存知ですか」
「へぇ」
一瞬目が光ったように見えたのは気のせいだろうか。
「で? それだけ?」
「…確かにそれだけっていったらそれだけなんですけどっ」
雲雀さんにはわかんないかもしれませんけどね!
「恥ずかしいというかいたたまれないというか」
「ふうん、逃げてきたんだ」
間違ってないけど、なんて人聞きの悪い!
「まあ、来てくれるんなら何でもいいけど」
ちゅっとキスされる。
なんで!?
雲雀はするりと離れ、小さく笑った。
「風紀は乱さない程度にって言っといてね」
怖いですよ、雲雀さん
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